鍼灸師とあん摩マッサージ指圧師の違いは?両方取得したほうが便利? 2017.07.21
鍼灸師とあん摩指圧師は同じ国家資格が必要な治療家ですが、それぞれやれることは異なり特徴があります。
今回は両者の違いはどういったものなのかということと共に、鍼灸師が柔道整復師などそれ以外の資格を取得するべき理由について解説していきます。
鍼灸師とあん摩マッサージ指圧師の違い
鍼灸師とあん摩指圧師は同じ治療家ですが取得するべき資格も行える施術も大きく異なります。
まずは両者の仕事内容などと、主な違いについて解説していきます。
鍼灸師とは?
鍼灸師とは鍼と灸を用いた施術を行い、血行の改善や身体のこり改善をすることで、怪我や不調などを治療する仕事です。
鍼灸師という資格は存在せず、国家資格である鍼師と灸師の資格を取得することでなることができます。
鍼と灸を専門的に行う鍼灸院というものがありますが、経験やスキルがなければ鍼灸院に就職することが難しいです。
そのため専門学校を卒業してから整骨院や治療院や病院などで経験を積み、その後に鍼灸院などに転職する人が多いです。
最近になり美容や不妊治療にも効果があるということで女性からの注目が集まっています。
そのため今後女性鍼灸師の需要が高まることが見込まれています。
あん摩マッサージ指圧師とは?
あん摩指圧師も鍼灸師と同様に国家資格が必要な仕事です。
あん摩指圧師はマッサージのプロとして、仕事としてマッサージを行える唯一の職種です。
あん摩指圧師は揉む・叩く・押すなどの手技によって身体の不調、肩こりや腰痛などの慢性的な身体の不調を治療します。
一般的な就職先や転職先は整骨院や治療院などですが、昨今女性を中心に美容関係の仕事に転職する人が増えてきており、今後も需要が高まる見込みです。
また、あん摩指圧師は美容業界以外にも国家資格を活かして介護業界でも働くことができるので、活躍の幅は非常に広いと言えます。
大きな違いはマッサージができるかできないか
実際に仕事をしてみて感じる鍼灸師とあん摩指圧師の違いはマッサージができるかできないかです。
どちらも国家資格であることは変わりませんが、行える施術内容がまったく異なります。
あん摩指圧師はマッサージを行えますが、鍼灸師はマッサージをすることはできません。
両者とも美容やリラクゼーション関係の仕事が増えてきていますが、美容の職場でも鍼、灸のみというよりはマッサージもできて鍼も灸もできるという人が求められています。
それ以外にももちろん違いはありますが、実際に働いていて感じる違いはマッサージができるかできないかです。
鍼灸師はあん摩マッサージ指圧師の資格を取得しておこう!
鍼灸師は鍼師、灸師の資格以外にも柔道整復師やあん摩マッサージ指圧師の資格を取得しておいたほうがなにかと便利なのでおすすめです。
どういった点でおすすめなのか説明していきます。
鍼灸師以外の資格を持っていたほうが就職の選択肢が広がる
鍼灸師は鍼や灸だけでなくそれ以外の治療家の資格も取得しておくと後々とても便利です。
鍼や灸を専門的に行える鍼灸院は少ないですし、そもそも鍼灸院は未経験からでは就職することができません。
そのため、その他の治療院で経験を積んでから働くことになるのですが、鍼灸師のみで求人を募集しているところは少ないです。
幅広い就職先を見つけるためにも、それ以外の柔道整復師やあん摩マッサージ指圧師の資格を合わせて取得しておいたほうが確実です。
特に鍼師、灸師、あん摩指圧師の資格を同時に取得できるの専門学校などもあるので、そうした学校に通い幅広い選択肢を選べるようにしましょう。
転職の際にも有利になる
鍼師、灸師の資格だけでなく柔道整復師やあん摩マッサージ指圧師の資格を持っておくと転職の際にも有利になります。
例えばスポーツトレーナーなどの資格は治療家のどれかの資格を持っているよりもいくつかの資格を所持しており、確かな技術と経験がある人でなければなることは難しいでしょう。
いま求められているのは1人でさまざまなことができる人です。
最近になり鍼灸師、あん摩指圧師の数がともに増加してきているので、そういったことで他の人と差別化をしていく必要がでてきています。
これはスポーツトレーナーだけでなくさまざまな転職先の場合でも同じことが言えます。
鍼灸師とあん摩マッサージ指圧師の資格を取得してしまおう
鍼灸師は鍼と灸という非常に専門的な仕事を行う専門職ですが、それ単体での就職や転職となると少々不便さを感じてしまうことがあります。
そのため柔道整復師やあん摩マッサージ指圧師といったそれ以外の治療家の資格を取得しておくことがおすすめです。
複数の資格を取得しておくと転職も有利に進めることができますし、将来的なキャリアの選択肢も増えます。
専門学校によっては鍼師、灸師、あん摩マッサージ指圧師の資格すべてを取得できるところもあるので、これから鍼灸師になるという人はそういった学校に通ったほうが効率的でしょう。