あん摩マッサージ指圧師になるには？免許はどうやって取ればいい？

2017.08.31

あん摩マッサージ指圧って聞いてもピンと来ないかたがほとんどではないでしょうか。まずは謎に包まれたお仕事内容からみていきたいと思います！

あん摩マッサージ指圧ってなに？

あん摩マッサージ指圧は、手や指によって身体に機械的な刺激を与え、それによる生体反応から治療効果を期待する、健康増進法です。

あん摩マッサージ指圧と一言に収められていますが、実は3つのワードからなっています。

• あん摩

  あん摩とはおさえる、なでるを意味します。

  奈良時代に中国から伝わったとされ、衣服の上から遠心性に（身体の中心から手足に向かって）施術するのが特徴です。

• マッサージ

  マッサージとは、おす、こねるを意味します。

  明治時代にヨーロッパから伝わったとされ、求心性に皮膚を刺激するのが特徴です。

  リンパ液や血液の流れをよくします。

• 指圧

  指圧は大正期に日本で成立しました。

  衣服の上から指や手のひらを用いて身体表面の一定部位を押します。

  変調を治し、特定の疾患治療に寄与します。

あん摩マッサージ指圧師のお仕事

あん摩マッサージ指圧師の主な業務内容としては、患者さんの肩こり、腰痛、頭痛といった症状をあん摩マッサージ指圧で解消することです。

また、患者さんの痛みの原因、要因を探ることも大きな仕事のひとつです。そのため最初に問診や検査を行ってから施術する場合がほとんどです。

施術を行う場所としては治療院、病院、介護施設が主ですが、そのほかにも訪問住宅、スポーツ現場、企業内ヘルスキーパーとしても活躍の場はあります。

患者さんの痛みをとることができるあん摩マッサージ指圧師。

わたしもなりたい！と思った方もいるのではないでしょうか。

ここではあん摩マッサージ指圧師になる方法を紹介します！

必要な知識と資格

あん摩マッサージ指圧師になるにあたって必要な資格はもちろん、あん摩マッサージ指圧師免許です。この免許は厚生労働省大臣認定の国家免許となるため、政府が定めた教育機関で３年間以上の技術、知識の習得、さらには国家試験の合格が必要になります。

また、必要な知識については法律で定められています。人体の構造や機能などの基礎医学、病気について学ぶ臨床医学およびベッドサイドでの臨床実習など合計93単位を履修する必要があります。

学校の選び方

上記したように政府が定めた教育機関を3年以上通う必要があるが、どこの学校、どこの学科でもあん摩マッサージ指圧の国家試験受験資格が得られるわけではありません。鍼灸やあん摩マッサージ指圧を含めた東洋医学を学べる学校は以下の3タイプに分けることができます。

• 3つの国家試験受験資格（鍼師、灸師、あん摩マッサージ指圧師）を取得できるコース
• 2つの国家試験受験資格（鍼師、灸師）を取得できるコース
• あん摩マッサージ指圧師の国家試験受験資格を取得できるコース

いずれの学校でも3年間以上は通わなければならないので、よく考えて学校を選ぶ必要があります。

また学校入学から卒業までにかかる費用の相場は400万円から500万円で、ほとんどの学校で奨学金を利用することができます。

通信教育制度はありませんが、夜間部を設置している学校はあります。あん摩マッサージ指圧師の免許を取得出来る学校は全国に21箇所しかないので、よく調べてよく比較することをおすすめします。

海外であん摩マッサージ指圧師として働くにはその国の資格が必要になります。アメリカの場合は、連邦政府ではなく州独自の免許が必要です。同様に海外で取得した免許も日本で適用することはできません。

あん摩マッサージ指圧師は業務独占資格です。そのため骨折、脱臼などの場合を除いて医師の指示無くして施術を行うことができます。

自分のライフスタイルに合わせて多種多様な働き方ができるのもこの資格の魅力の1つです。活躍のしかたをいくつか紹介していきたいと思います。

• 開業

  保健所から許可を得ることができれば、治療院を開業することができます。

  また、治療院を開業しなくても出張専門でビジネスを行うことも可能です。

• トレーナー
  スポーツ選手のパーソナルトレーナーや、チームトレーナーという活躍の場もあります。

  またメディカルスタッフとしてチームの健康管理や予防対策を行うこともあります。

• ヘルスキーパー

  企業内マッサージ師として団体や企業に雇われることもあります。

  企業で働く人々の生産性の向上や労災の防止に寄与します。

あん摩マッサージ指圧師免許取得までの道のりはなかなか遠いものですね。

ですが国家資格のためあって損することは絶対にありません。

これを機に新しいことに挑戦してみてはいかがでしょうか。