リハビリをする柔道整復師と理学療法士!気になる違いはどんなもの? 2017.09.13
柔道整復師は理学療法士と同じように病院でリハビリ業務をすることができます。
しかし、柔道整復師と理学療法士は似ているようでまったく異なります。
今回は病院でリハビリ業務における柔道整復師と理学療法士の違いについて解説していきます。
柔道整復師と理学療法士2つの仕事はどんなもの?
柔道整復師は国家資格を持った人のことを指し、薬や手術に頼らず手技によって患者の治療を行います。
自分で診断することを許されており、打ち身や捻挫などの軽度な急性外傷を治療することができます。
開業権を持っているため自分で整骨院を開業することができるなど、理学療法士と比べると一定の裁量権が認められています。
整骨院や整形外科、介護施設など活躍する場は幅広いです。
中にはスポーツトレーナーとしてアスリートのサポートをしている人もいます。
理学療法士はどんな仕事?
理学療法士は医師の診断を元に治療をする仕事で、柔道整復師と違って開業権はありません。
医療に精通しており、医学的な観点から身体の怪我や病気などから来る身体の不調を治療します。
基本的に病院で働くことが多く、整形外科やリハビリ科などでリハビリ業務を行います。
柔整師と同様にスポーツトレーナーや介護施設で働くことができ、幅広い分野で活躍することもできます。
リハビリの現場における違いは?
柔道整復師と理学療法士は取得する資格が違うなど、まったく異なる職業です。
そんな2つの仕事はリハビリの現場でそれぞれどのような役割をするのでしょうか。
柔道整復師は補助的なことがメイン
柔道整復師は整形外科で働くことができますが、医療に関する知識は持ち合わせていません。
一方で理学療法士は医療に精通した知識を持っているため、リハビリの現場では理学療法士の方が大きな力を持っているといっていいでしょう。
病院によっては柔道整復師が柔整術を用いて施術するところもありますが、あくまで補助的なポジションとして働くことがほとんどです。
リハビリ業務においても簡単なもの、柔整術に通じた業務を任されることはありますが、複雑な業務は理学療法士が行うことが多いです。
柔道整復師として学ぶことは多い
柔道整復師が整形外科やリハビリの現場で学ぶことは多いです。
ギプスの固定やテーピング、レントゲンに関する基本的な知識などを学ぶことができます。
また、病院には整骨院よりさまざまな症状の人が患者として訪れます。
整骨院で働いていても診ることができないような症状を治療することによって、学ぶことも多いです。
また、病院によっては柔整術を施術することもできるので柔整師としての技術を磨くこともできます。
柔道整復師としての幅広い知識や技術を身につけることができるので、将来独立して開業するときも必ず役に立ちます。
みなしPT資格を取得すれば活躍の場は広がる
柔道整復師はみなしPT資格を取得することで、任される裁量が増えます。
基本的にリハビリ業務においては医師と理学療法士がいて、柔整師がサポートすることになっています。
しかし、みなしPT資格を取得することで理学療法士がいない環境でもリハビリ業務ができるようになります。
理学療法士を雇うことができないクリニックなどの小規模な病院では柔整師を募集していることが多く、転職先として人気となっています。
両方の資格を取得している人も多い
最近は柔道整復師と理学療法士2つの資格を持っている人も増えてきました。
2つの資格を持つことで病院でずっと働くこともできますし、いざとなったら整骨院を開業することもできるので将来の選択肢が広がります。
特にスポーツトレーナーなどをしている人は柔道整復師と理学療法士2つの資格を持っている人が多いです。
アスリートの外傷を治療しつつ、理学療法士としての専門的なリハビリをすることができるので、非常に重宝される人材になれます。
欲を言えば2つの資格に加えてあん摩マッサージ指圧師の資格を持っていると、アスリートのケアもすることができるのでできることは広がります。
これからは複数の資格を持っている人が強い
最近はこのようにどれか1つの資格を取得するだけでなく2つ、3つの資格を持っている人が増えてきています。
そのぶん時間とお金がかかりますが、そのぶん市場における価値が上がって将来の選択肢も広がります。
整骨院の数が増え、競争率が激化している現状で、他の柔道整復師と差別化できるなにかを持っている必要があります。
柔道整復師と理学療法士2つの資格を取得するのがベスト
柔道整復師と理学療法士は同じリハビリを行う仕事ですが、アプローチ方法などさまざまな違いがあります。
医療の現場に限定すると、理学療法士のほうが医療に精通しているため裁量権が大きいです。
ただ、医療の現場で柔整師が学ぶものは多いでしょう。
治療、医療業界の現状を見てみると、他の人と差別化する必要が出てきています。
柔道整復師、理学療法士ともに汎用性の高い資格ですが、2つの資格を取得しておくのがベストな選択でしょう。