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柔道整復師増加の理由とは!養成学校の乱立と関係ある?

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悩んでいる男性柔道整復師

柔道整復師の数は近年着々と増加しています。

それに伴って整骨院を開業する人も増えてきたので、都内などでは整骨院がコンビニよりも多いとも言われたほどです。

これほどまで数が増加してくると、柔道整復師として働くにしてもなにかと選択を迫られることもあります。

今回は柔道整復師の増加推移についてと、今後の推移、これほどまで増加した原因を紹介していきます。

柔道整復師の数は着実に増加傾向にある

柔道整復師の数は年々増加しており、平成28年の時点で68,120人います。

前年度より4,247人増加し増加率6.6%と毎年かなりのペースで増加していることがわかります。

下の表を見てみると、柔道整復師以外のあん摩マッサージ指圧師や鍼灸師なども同様に増加傾向にあるということがわかります。

ちなみに平成22年時の50,428人は東日本大震災の影響で宮城県が含まれていません。

この計算でいけば今年平成29年の時点で柔道整復師の数は70,000人を超えて、平成30年には80,000人近くになっている計算になります。

整骨院の数も増加中

柔道整復師の数の増加にともなって、整骨院の数も非常に増加しています。

柔道整復師として働くと言えば整骨院の開業というところもあるので、人が増えれば新しく整骨院が増えるのも当然でしょう。

柔道整復を行う施術所の数は厚生労働省の資料にもあり、以下のように平成28年の時点で48,024箇所あります。

前年から2,452箇所増えて5.4%増加したことになるので、ちゃくちゃくと数が増えていることがわかります。

以前から整骨院はコンビニよりも多いと言われるほど数が多かったので、現在整骨院が増加したことによって都市圏の一部では飽和状態になってしまっています。

顧客の奪い合いによる競争の激化によって経営がままならず、廃業してしまうような整骨院も出てきています。

2017.06.27
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柔道整復師増加の原因はズバリ養成学校の乱立

これほどまでに柔道整復師の数が増加してしまった原因はズバリ養成学校の増加です。

以前は柔道整復師の数を厚生労働省が制限していたのですが、平成10年に福岡地方裁判所で、柔道整復師養成施設不指定処分取消事件の判決がされたことをきっかけに規制を緩和。

指定規則さえ満たしていれば養成学校を設立していいことになりました。

その後さまざまな参入によって養成学校の数は増加していきました。

平成10年時点で14校しかなかった柔道整復師の養成学校は、平成25年の時点で107校にまで増加し、平成14年から厚生労働省だけでなく文部科学省も学校を設立するようになりました。

平成20年の時点で養成学校の数は97校にまで増加し、その後緩やかな増加をして平成27年の時点で109校が存在します。

定員でいうと8,797人となっているので、毎年非常に多くの柔道整復師が誕生していることがわかります。

学校の増加によって柔道整復師のレベルの低下も見られており、治せない柔道整復師が最近は増えてきています。

柔道整復師や他の国家資格職も同じく増加傾向

柔道整復師に限らず近年は国家資格職の数が増加しています。

治療家でも鍼灸師は柔道整復師と同じかもしくはそれ以上の増加傾向にありますし、似た職種である理学療法士も数が増加しています。

理学療法士の増加によって柔道整復師が病院の整形外科で働くことも少なくなってしまいました。

柔道整復師業界の今後はどうなる?

柔道整復師が増加している中で、これまでのように資格の上であぐらをかいているだけではいけません。

これからは本当に実力のある柔道整復師、なにか他の人ができないこともできる柔道整復師が生き残る時代になってきています。

今後保険を利用する整骨院は今後なくなっていく

競争率が激化していくため、これまで通りの営業をしている整骨院は苦しい想いをすることになるでしょう。

特に、保険申請が難しくなってきている中でいまだに保険適用の施術しか行っていない整骨院は生き残るのが難しくなります。

これからは積極的に保険適用外の幅広い施術を行い、整体やカイロプラクティックなどの施術なども行える整骨院に顧客は集まっていくでしょう。

他の人と差別化できる人は生き残れる

整骨院だけでなく、柔道整復師個人によっても、これまで通りでは生きていけません。

競争率が激化していく上で、他の人と差別化することはとても重要です。

柔道整復師の専門学校にはスポーツに特化した勉強ができるところや、ダブルスクールが可能な学校がたくさんあります。

そういった学校に通い、柔道整復術以外の技術を持っておくことは、1つの武器になります。

最近は美容やマタニティなどの分野でも柔道整復師は活躍しているので、そういった分野に特化するのもいいでしょう。

もちろん、特定の分野に特化するだけではなく、本当に治せる柔道整復師になることを目標にするのもいいでしょう。

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本当に実力のある柔道整復師が生き残る

養成学校の乱立によって柔道整復師、整骨院の数はここ20年ほどで急激に増加しました。

数の飽和によって、今後柔道整復師として働いていくためには、他の人との差別化や確かな実力が必要になってきます。

今後これまでのように整骨院で働き続けるということも難しくなっていくことも考えられます。

柔道整復師として生きていくのなら、それなりの知識と実力、そして覚悟が必要になってくるでしょう。

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