【柔道整復師になるまでの流れ】資格取得のための学校や試験を解説 2017.10.04
みなさんは柔道整復師についてどれくらい知っているでしょうか?
整体師や鍼灸師などの職業と同一視してしまってはいないでしょうか。
柔道整復師は整体師とは違い国家資格を取得しないと、名乗ることが出来ない職業です。
柔道整復科のある大学や、専門学校をきちんと卒業しなければ、そもそも国家試験を受験することさえできない、非常に厳しい職業なのです。
狭き門を突破し、無事柔道整復師と名乗れるようになった方はスポーツトレーナーや医療・介護施設への就職、独立開業するなど様々な分野で活躍しています。
今回はそんな柔道整復師の資格について、取得の流れから、国家試験の内容、利用先まで一挙に詳しく解説していきます。
柔道整復師資格取得までの流れと学校の種類
はじめに国家試験を受験し、柔道整復師としての資格を無事取得するまでの流れについて書き、その後に資格取得を目指す上で進学する2つの学校について見ていきたいと思います。
高校卒業から柔道整復師として働くまで
柔道整復師の資格を取得するためには、高校を卒業してから一般的に3つの流れが存在します。
- 柔道整復師の専門学校に進学
- 柔道整復科のある4年制の大学
- 一般の大学を卒業してから、上記2つのいずれかに進学
以上のような学校を卒業すると柔道整復師の国家試験を受けることができるようになります。
国家試験を受け、合格すると資格を得ることができ、スポーツトレーナーや医療・介護施設への就職し働く、という流れになっています。
国家試験を受けるための学校の種類
前項にて高校卒業後の進学先について列挙しましたが、これらの1つ1つについて説明します。
柔道整復師養成のための専門学校に進学
柔道整復科の存在する専門学校は日本でも60件以上存在します。通学可能地域や学費などから十分に適した場所を探せる状況になっているので、よく吟味し自分に合った学校を選びましょう。
柔道整復科のある専門学校は基本的に3年制になっており、鍼灸科や救命救急科などが併設されている場合が多いです。
柔道整復学科のある大学、又は短大
専門学校以外にも柔道整復学科が存在する大学は存在します。
「大学に入ってキャンパスライフを送ってみたい」という方には勧めることができます。
日本で15校程存在しているので、後悔のないよう自分の生活に合った学校を選択しましょう。
柔道整復師の国家試験とは
次に柔道整復師の資格取得のための国家試験の概要と過去の合格率などについて説明していきたいと思います。国家試験の内容や、難易度、実施回数などの必要な情報列記していますので、柔道整復師の資格を考える上での一助にしていただければ幸いです。
国家試験概要
柔道整復師の国家試験は年に1回、厚生労働省により実施されます。
毎年3月上旬に行われおり、科目は是分で11科目となっています。
試験地
- 北海道
- 宮城県
- 東京都
- 石川県
- 愛知県
- 大阪府
- 広島県
- 香川県
- 福岡県
- 沖縄県
試験科目
- 解剖学
- 生理学
- 運動学
- 病理学概論
- 衛生学
- 公衆衛生学
- 一般臨床医学
- 外科学概論
- 整形外科学
- リハビリテーション医学
- 柔道整復理論
- 関係法規
過去の試験の状況
平成29年3月5日実施の、第25回試験の状況を見ていきます。
・受験者数6,727名
・合格者数は4,274名
以上の数字から計算すると合格率は63.5%となります。
試験を受けている全員が柔道整復科のある専門学校もしくは学科のある大学又は短大を卒業しているのにもかかわらず、合格率は6割弱なので比較的難しい試験だといえるでしょう。
柔道整復師の資格取得後の流れ
さてここまでの説明で柔道整復師になるまでの流れと、学校の種類、国家試験の概要や過去の状況まで書いてきました。
ここからは柔道整復師の国家資格を取得した後に、その資格をどのように利用していくかについて書いていきたいと思います。
就職先
柔道整復師の資格を利用して就職できる場所はどのようなところがあるのでしょうか。柔道整復師は医療従事職です。
そのため病院の整形外科でリハビリを担当し働くといったこともできます。
整骨院、接骨院に就職するということも可能です。
医療系の安定した職を得るには適した資格と言えるでしょう。
独立開業する
柔道整復師は独立開業することが可能な職業のうちの1つです。資格を取得してからすぐに開業するということは、技術的な関係からできませんが、しっかりと学校の知識と実技にプラスして実地で経験を積むことで、自らの接骨院を持つという選択肢があります。
将来的な選択肢が広がっている職種と言えるでしょう。
柔道整復師は幅広い活躍ができる仕事
さて柔道整復師の資格の取得までの流れや、学校の種類、国家試験の内容、その将来までざっと説明を行ってきました。
いくらか具体的に想像が浮かぶようになって頂けたでしょうか。
柔道整復師は確かに専門学校や大学に3年程度通い、国家試験をパスしなければ得られない難しいものですが、将来的に独立開業も視野にいれることが可能な、選択肢の多い職業です。
将来の選択肢の1つとして考えてみてはいかがでしょうか。