開業することで整体師の年収は上がる?費用やリスクは? 2017.08.28
転職する歳に気になるのは、整体師の収入はどれくらいか、そして開業についてではないでしょうか。
平均年収といっても状況によって収入が変わってくるのが整体業界です。
特に独立開業して成功すると年収は格段に上がります。
整体師は実力次第で収入を上げることができるので、非常にやりがいがあると言えるでしょう。
今回は整体師の平均的な収入はいくらくらいで、年収をアップさせるためにはどうすればいいのか、そして開業をすると年収はどうなるのかということを解説していきます。
整体師の仕事内容は身体の不調を治すこと
整体師は骨の歪みや筋肉の調整をすることによって身体の不調を治す仕事です。
機械機器を用いる場合もありますが、基本的には自分の手を使って施術を行います。
カウンセリングで体の状況を見極めるのも仕事
施術を行うにはまずお客様とカウンセリングをする必要があります。
身体の不調なところを聞いたり、身体の柔らかさなどを図るなどして身体の状況を分析します。
患者さんとのコミュニケーションを常にしなければならないので接客業とも言うことができます。
現に他業種からの転職の際に、接客業からの転職者は歓迎される傾向があります。
日常生活のアドバイスなども行う
整体師は整体院での施術の他にも日常生活におけるアドバイスなども行います。
自分でできるケア方法や身体の状態をよくするような生活週間などをお客様にアドバイスします。
整体師だから整体のことだけわかっていればいいというわけではなく、どのような生活が身体にいいのかなど、人の身体の仕組みに関する知識も持っておく必要があります。
お客様の身体の不調を取り除くだけでなくリラックスしてもらい、満足して帰ってもらうことが大切です。
整体師になるために資格は必要?学校にも種類がある
整体師になるために特別な資格は必要ありません。
なので言ってしまえばまったくの素人でも大丈夫です。
しかし、整体とは人の身体にいい影響を与えることができますが、悪い影響も与えることもできます。
整体師の中には自分で考えた整体術を施術してお客様に怪我をさせてしまう人もいます。
そうなると治療家業界全体に影響を与えますし、怪我を負わせた人はその後資格の取得することができなくなります。
きちんとした知識と技術を学び、お客様から信頼を獲得するために養成学校に通うことをオススメします。
一人前の整体師になるためには?
整体師の養成学校は主に整体術、身体に関する知識を身につけるところです。
養成学校に通い、卒業したことが信頼の証になります。
養成学校にはスポーツトレーニングからリラクゼーション、アロマ、ヨガなどを取り入れた学校もあります。
自分の興味のある養成学校に通って技術を身につけましょう。
働きながらでも学べる
養成学校は夜遅くまでやっているので働きながらでも通うことができます。
整体師に転職する前に通う人や、転職してから通う人など人それぞれです。
研修が充実している整体院でしたら学校で勉強して職場でも実際の技術などを教えてもらうなんてこともできます。
養成学校に通って勉強することも大切ですが、実際に働いて現場に触れることもとても大切です。
通信制の学校もある
整体師の養成学校にはなんと通信制のところもあります。
通信制でしたら自分の時間を確保しやすいので、働きながら勉強するなんてことも可能です。
ただ、通信制だと学べることに限界があるので、整体院で働くなどして技術も身につける必要があるでしょう。
整体師の収入は勤務地・歩合・役職による
整体師の収入は個人差の面が非常に大きく、勤務先、勤務形式によって全く違ってきます。
また歩合制があるかどうか、自分のお店かどうかによっても異なってきます。
首都圏の整体院で働いている場合の月収は15万円から20万円前後で、年収が200万円から300万円ほどです。
地方などですとそれよりも年収は低くなる可能性があります。
歩合給によって収入は大きく変わる
整体院は歩合制を取り入れているところが多いです。
当然ですが指名されればされるほどインセンティブが貰えるため収入がアップします。
特に整体師の就職先として人気のリラクゼーションサロンではの場合は歩合制が多く、月収20万円~50万円、年収300万円~650万円と幅があります。
歩合制の相場は1人2000円ほどです。
なかには歩合制が給料のほとんどを占めるところもあり、まったくお客さんを取ることができなかったら給料がまったく貰えないなんてこともあります。
歩合制の場合は自分に技術があり、顧客を確保することができれば確実に高収入を狙うことができます。
常連などを持つようになれば月給50万円も可能です。
ただ、そのためには技術だけでなく人に好かれるなにかをもっていなければ難しいです。
研修の場合は時給制であることも
整体師の給料は雇用形態でも大きく異なります。
未経験から整体師になった場合はまず研修生として働くことがほとんどですが、その場合は時給制で働くことがほとんどです。
その場合の時給はアルバイトよりも低く、700円から1000円前後であることもあります。
研修を終えた後に店長などと相談して給料を決めていくことができます。
役職があれば収入は上がる
店長などの役職がある場合は年収も変わってきます。だいたい店長クラスになると平均年収も300万円から400万円ほどになります。
店舗の売上がよければそれだけ給料も上がってきますので、経営スキルがあれば収入アップも見込めます。
サラリーマンと比べてみると?
これを一般的なサラリーマンと比べてみましょう。
25歳から29歳の男性は371万円、30歳から34歳の男性は438万円です。
一般的なサラリーマンの年収とあまり変わらないような気がしますが、歩合制でお客さんを集めることができればサラリーマンより多く儲けることが期待できそうですね。
手早く高い収入を得たいなら職場選びが大切
整体師として高い収入を得るために、大切なのは職場選びです。
そもそもお客さんがあまり来ない職場でしたら、技術の習得もできませんし、歩合ももらえません。
歩合の制度がきちんと成り立っており、繁忙している整体院で働くかどうかが、現在の収入と将来の収入を大きく左右します。
整体師の就職・転職で1番おすすめなのはリジョブです。
リジョブは美容、リラクゼーションに特化した求人サイトで、業界でもトップクラスの求人数と質を誇ります。
検索機能も充実しているので、希望の地域、雇用形態で求人を探すことができます。
リジョブの公式ページへ今回は整体師の求人にはどんなものがあるのか、そして転職先を選ぶ際に重要な3つのポイントを解説していきます。
整体師は独立すれば年収が上がる?
整体師は独立して開業することができます。
自分の経営手腕によっては、雇われ整体師では得られないような年収を得られます。
開業した場合の平均的な年収は?
それでは開業して独立する場合の収入はどうでしょうか。
独立開業した場合の一般的な年収は240万~700万円ほどです。
整体師が独立して成功といえるのはだいたい年収500万円以上になった時といわれており、多くの人はまずそのラインを目指します。
整体師として年収1000万円以上稼ぐ人もいますが、1000万プレイヤーは整体師全体の数%に満たないです。
整体院を1つ成功させるだけでは、年収1000万を達成することは難しく、人を雇って分院を作る、ストレッチ教室を開くなどするなどの店舗展開をする必要があります。
開業スタイルごとのかかる費用は?
整体院を開業する上で考えなければならないのは、どこで開業するか、いくらお金をかけるのかです。
繁華街など人が集まる場所のほうがお客さんを集めることはできますが、そのぶん他店との競争も激しいので失敗する可能性も充分あります。
整体院を開業する場合に考えられる、場所は以下の4つです。
- 店舗を借りて開業
- マンションの一室で開業
- 出張訪問で開業
- 自宅で開業
店舗を借りて開業
店舗を借りて開業する場合のメリットは、店舗にもよりますが駐車場がすでに準備されている場合があることです。
アクセスがいいことは、集客をする上で大切なことです。
また、施術をするスペースは確保されているので、こだわりをきちんと形できます。
そのぶん費用はかかってしまいますが、高級路線、女性向けなど店舗に色付けがしやすいのも特徴です。
店舗を借りて開業の費用は?
店舗用の賃貸物件を借りて開業する場合は最低でも200万円程の費用が必要です。
もともとの立地がとてもよかったり、お店にこだわりを出すのでしたら、300万円以上はかかるでしょう。
ショッピングモールなどは好立地で集客に有利ですが個人の整体師では難しいと考えられます。
マンションの一室で開業
店舗用の賃貸物件よりも費用を抑えて、開業できるのがマンションの一室です。
ただ、商用利用できる物件を見つけるのは大変ですし、駐車場が確保できない可能性があります。
マンションの一室で開業する場合の費用
マンションやアパートを借りる場合は物件の敷金や保証金が必要なので、家賃の5~6ヶ月ぶんが必要と言われています。
場所にもよりますが、家賃10万円の場合内装なども込めて100万円程かかります。
出張訪問で開業
もっとも初期費用を抑えて開業できる方法が出張訪問で開業する方法です。
最近はお店まで自力で来れない高齢者向けに訪問サービスをしている整体院も多く、今後も需要が増えると見込まれます。
ただ、店舗を持たないため整体院だと認知してもらうことが難しく、定期的に宣伝などをして顧客を確保する必要があります。
出張訪問で開業
出張訪問の場合は賃金やその他施設費が必要ないため、開業費用は10万円を切る場合もあります。
お店を持たないので初期費用を抑えることができ、そのぶんを広告費に回すことができます。
ランニングコストも移動は車になるので、維持費やガソリン代などがかかりますが、上記2つと比べれば抑えることができるでしょう。
自宅で開業
もっとも開業のハードルが低いのが自宅での開業です。
自宅の一部が施術室になるので、物件探しなどをする必要もありません。
設備を準備したり、内装の改装などにお金を使ってもいいですが、最悪の場合そのままでも大丈夫でしょう。
最初の集客さえ成功すれば、訪問開業よりも安定した経営ができますが、特定のお客さんしか来ないのでサービス内容は充実させる必要があります。
接客スキルはもちろんのこと、お客さんが快適に過ごせるような環境づくりをしたほうがいいでしょう。
自宅で開業する場合の費用
自宅で開業する場合は、内装の改装をしない場合、お客さんが利用する設備を準備するだけでいいので、開業費用は10万円ほどで済みます。
できれば、お客さんに少しでもよい印象を持ってもらうために設備にお金をかけるといいでしょう。
宣伝費もある程度の集客ができれば抑えることができます。
開業後に必要な資金は?
開業するには初期費用の他に、開業後に必要なお金も確保しなければなりません。
一般的には運転資金として最初に50万円ほど見積もったほうが良いと言われています。
開業しても3ヶ月は患者さんが全く来ないことを想定し、できるだけ多くの資金を残しておいたほうが確実です。
開業はハイリスク・ハイリターン
開業は成功すれば収入が上がりますが、大きなリスクもあることを忘れてはいけません。
現在整体院は飽和状態にあり、競争率が非常に激化しています。
せっかく独立したのに顧客を獲得することができずに生活もままならないなんてこともしばしばあります。
以前はとにかく独立開業すれば成功して稼げるなんてこともありましたが、現状ではそう簡単にうまくいかない場合もあるのが現実です。
経営者として優れているかが大切
整体師として将来的に成功するかどうかを考えたときに重要になってくるのは経営者としてのスキルです。
整体師は身体を非常に使う仕事ですのである程度の年齢になるとそこまで施術ができなくなり、経営者としの道を歩むことになります。
経営者には整体師としての技術はもちろんのこと、それ以外にも経営者としての目線が重要になってきます。
いくら技術力に富んでいて整体師として優秀であっても、整体院が成功するとは限りません。
どうやってお店を売り込んでいくかなど、マーケティングの知識がなければなりません。
そのようなことを踏まえて整体師として一生過ごすのなら、整体の技術だけでなく経営の勉強もする必要があるでしょう。
開業しても失敗してしまう原因は?
それでは開業で失敗してしまうよくある原因にも見てみましょう
整体師として独立したにも関わらず、失敗してしまう人には共通の原因があります。
人付き合いが苦手
まず、人が苦手ということがあげられます。
人付き合いが苦手だから開業したという人もいますよね。
しかし自分で独立するということは自分しかお客さんとコミュニケーションを取る人がいないということです。
リピーターになってもらうにはお客さんと「仲良く」なることが大切です。
いくら技術があってもお客さんが安心して利用できないと意味ないですよね。
広告を出さない
2つ目として広告を出していないのが失敗の原因です。
広告をだして人が来る。良い施術をして人が通う
という公式が成り立ちます。
広告を出すのにお金がかかってしまうから出さない人もいますが、よっぽど有名なお店以外は知ってもらうことが大事ですので広告を出しましょう。
信頼できる師匠を見つけられない
最期に師匠を見つけることが開業成功のポイントです。
学校などで勉強すれば整体に対する知識を身につけることができますが、整体院は自分で学ばなければなりません。
すでに整体師として成功しており、目標とするべき師匠の存在があるかないかで精神的な負担は大きく異なります。
なかなかうまくいかない時などにアドバイスをしてくれるような技術と経営の師匠を持つことができればとても心強いです。
整体師は開業することで年収アップ!しかしリスクも忘れずに!
整体師の平均年収は200万円から300万円ほどとなっていますが、歩合給のあるところで働けば、それ以上の給料を貰うことができます。
また、独立開業することでリスクはありますが年収を大きく引き上げることが可能です。
独立開業して成功を収めれば年収1000万円を狙うことができますが、それには確実に経営スキルが必要になってきます。
整体師は比較的安く開業することができるので、ハードル的にも低いです。
しかし、成功するためには整体術だけでなく、経営スキルや様々な知識が必要になります。
現在の開業事情を考えても、リスクをきちんと踏まえて開業をするようにしましょう。